2016.08.16【360channel Report vol.9】金沢の寿司タクシー
今月から東京の一部のタクシーの初乗り運賃が、試験的に410円になりました。東京の場合、これまでの初乗り運賃は710円(2km)。これが1kmから手頃な価格で使えることで、自然と利用者も増えることでしょう。事業者にとっては、一人当たりの単価が大きく落ち込み、長距離利用者を特定しにくい課題もあるかもしれませんが、高齢者などの利用者が増えることは業界全体にとっても良いことだと思います。
さて、今回はそんなタクシー業界で、これまでにない新しいサービスを展開している金沢のタクシー会社を紹介します。その名も、「金澤寿司タクシー」。寿司に精通するドライバーが自慢のお店を案内するサービスです。ユニークなのは、車のてっぺんに寿司が乗っている姿。何とも愛らしくて、目に付くデザインです。
さらに、この会社のドライバーは観光コンシェルジュとして、様々な観光スポットに案内してくれます。特にガイドブックには載っていない「裏街道」を巡り、地元ならではの強みを最大限観光客に提供しています。
タクシー業界は、世界的に200万人以上が利用すると言われている配車サービス「uber」などの急成長に伴い、激変している業界のひとつですが、タクシーが単なる交通手段から、このように地域に根付いた新しいサービスに変われば、また新たな付加価値をユーザーに提供できるのではないでしょうか?
本当に大切なものは、その場所に行って「体験する」こと。こうした体験をベースに開発されたサービスこそ、私たちがこれまで以上に提案すべきテーマだと大変感銘を受けました。